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【理系必見】研究室選びのポイント5選!(見学申し込み用メール例文付き)

7月もそろそろ終盤、いかがお過ごしでしょうか。

 

今日はそろそろ夏休みに突入するであろう大学生、特に"研究室配属を間近に控えた3年生"に向けたテーマ、研究室配属について

 

 

配属に向けいつから行動すべきか、研究室選びで重視すべき点は何かなど、自分が1年前に知りたかった事柄について紹介しようと思う。

 

 

研究室選びは大学受験並みに重要である

 

まずは研究室選びの重要性について。

 

研究室なんて卒業できればどこでもいいでしょ、という考えはとても危険である。

 

なぜなら、研究室ごとに"卒業に要する労力"や"研究室の気風、特色"が大きく異なるからだ。

 

これを理解しないまま、自分と相性の悪い研究室に配属されてしまうと、研究のモチベーションの低下や研究室へ行くことすら嫌になる恐れがある。

 

そういった事態を避けるためには、あらかじめ研究室の実態を自分の目で調査し、他の研究室と比較しながら検討していく必要がある

 

今回は研究室選びをする上で、どのような点に注目して研究室を選ぶべきかを指南していく。

 

 

研究室を選ぶ上で要チェックなポイント5選

 

研究室を選ぶ上で確実に調べておきたい点は次の5つだ。

 

・面倒見がいいか、放任主義か

・研究テーマはどのように決めるか

・指導教員の人柄

・研究室の設備、研究費の潤沢さ

・研究室の規模、例年どれくらいの人数が志望しているか

 

なお、よくコアタイムの有無を聞いた方がいいという意見を耳にするが、正直コアタイムの有無は研究室を選ぶ上ではあまり重要ではないと思う。なぜなら、コアタイムがあろうがなかろうが、実験があれば研究室へ行かざるを得ないし、実験の進みが悪ければコアタイム関係なしに夜遅くまで残業が必須だからである。

 

そんなわけで、私の学部ではコアタイムを設けていない研究室がほとんどであった。

 

ポイント① 指導教員は面倒見がよいか

それでは上で示したポイントについて順番に見ていこう。まず"面倒見がいいか、放任主義か"という点ついて。

 

この点はおそらく研究室選びにおいて最も重要なポイントなので絶対に抑えておいてほしい。

 

基本的に大学の指導教員は面倒見がいいタイプ放任主義なタイプに分けられる。それぞれの特徴としては、

 

・面倒見がいい

特徴

→研究の行い方については先生が積極的に提案してくれる、あるいは先生と共同で作業を行うことが主である

 

メリット

→先生がある程度研究の方向性を示してくれる。

→先生の言うとおりに作業していれば、進捗が生まれることが多い。

 

デメリット

→自由度、主体性は低く、自分のアイデアを研究に生かす場面は少ない

→先生にペースを管理されるので拘束力が強い。マイペースな研究はほぼ不可能。

 

 

・放任主義なタイプ

特徴

→基本的に学生の実験には介入してこない。基本的には学生に主体的に実験の方向性を決定させるというスタンス。

 

メリット

→自由度は高く自分の好きなように研究できる。

→ペース配分を自分で決定できる。

→自信をもって"自分の研究だ"といえる。

 

デメリット

→1から研究の方向性を決定することは一筋縄ではない。

→研究の方向性を誤る場合がある。進捗がなかなか得られないことも。

 

 

どちらのタイプにもメリット、デメリットが存在する。しかし、個人的な意見としては、"面倒見がいいタイプ"教員の研究室を志望することを強く推奨したい

 

そもそも、放任主義タイプのメリットは"自由度の高さ"である。しかし、面倒見がいいタイプの教員は相談すれば自分の意見を研究に取り入れてくれることも少なくない(まあ、教員は研究のプロなので、学生の提案よりも教員のやり方のほうが優れている場合が多く、最終的には教員の敷いたレールを自ら歩くことになるだろうが)。

 

 

これに対し、放任主義タイプの教員から、懇切丁寧なアドバイスを得たり、行き詰ったときに具体的な研究方針を見出してもらうということは困難である。彼らは基本的に"研究とは己で道を切り開くべき"みたいな信条を持っていることが多いからだ。

 

 

その証拠として、放任主義なタイプの教員に"先生は面倒見がいいタイプですか、それとも放任主義ですか"と聞くとほぼ100%(私調べ)放任主義だという回答が得られる。彼らとしては、主体性があり、自主的に研究を進めていく学生を多く迎え入れたいのだろう。

 

よって、研究室見学をする際は指導教員に対し、"面倒見がいいかどうか"を確実に聞いておくことをおススメする。

 

 

ポイント② 研究テーマはどのように決めるか

はっきり言って、まともな研究テーマを1から決めること(特に卒研)は非常に困難、というか不可能である。

 

"研究テーマは学生が各々の興味に応じて自分で決めます"という方針の研究室もあるが、あれは翻訳すると”その分野の論文(20本程度)を読んだうえでテーマを決定してもらう”ということ。よほどその分野に興味があれば可能かもしれないが、とりあえず学位のために卒業したい人達からすれば苦行でしかないだろう。

 

 

よほど強いこだわりが無い場合は、"研究テーマは教員から与えられる"研究室を強く推奨する。

 

ポイント③ 指導教員の人柄

研究室配属後、指導教員から逃れることはほぼ不可能(退学などを除けば)なので、指導教員とウマが合わないと多大なストレスを抱えることになる。

 

例えば、パワハラまがいの指導で有名な教員などがいるケースがある。信じがたいことだが、世の中には研究室の学生に対し、平気で声を荒げながら指導を行うような教員もいるのである。

 

興味のある研究室の指導教員とは配属前に直接話を伺い、人柄を見極めることが重要だ。

 

 

ポイント④ 研究室の設備、研究費の潤沢さ

実は研究ってめっちゃお金がかかる。100万とか一瞬で消えるレベルである。そしてこれは悲しいことだが、研究に使えるお金、”研究費”は教員によってもらえる額が大きく異なる。

 

中にはなかなか研究費を獲得することができず、研究設備に恵まれない研究室もあったりする。そして、研究費が足りない→満足のいく研究が行えない→研究費が獲得できないという負のループに陥るのである。研究者の世界は弱肉強食...

 

 

そこで、研究資金に余裕のある研究室の見分け方として、"科研費サイトを活用する方法"をおススメしたい。

 

方法はカンタン。「○○(指導教員名) 科研費」で検索するだけ。

 

科研費のサイトから、その研究者がいつ、どれくらいの研究費を獲得したかが一発で確認できる。

 

なお、科研費とは個々の研究者の研究テーマに対し、国からもらえるお金である。研究者なら誰でももらえるお金ではなく、研究内容に関する審査を経て、一握りの研究者のみが獲得できる。

 

 

ポイント⑤ 例年どれくらいの人数が志望しているか

 

基本的に定員割れを起こしている研究室は訳アリなことが多い。"研究テーマが地味だから"みたいな理由ならまだいいのだか、学生間の口コミで研究室のブラックな実態が広がり、その結果として定員割れとなるパターンも少なくない。

 

もう一つ注意したいのは、"志望者数が多い研究室は安心"とは限らないということだ。

 

志望者が多いのはあくまで、”その研究室の研究テーマに興味がある”あるいは”その研究室の特色に納得している”人が”ある程度いた”というだけである。大半の人はその研究室を選んだわけではないのだその研究室の倍率が2倍を超えたからといって、自分に合った研究室とは限らない

 

これに対し、店員割れを起こした研究室とは、”学科のほぼ全員から選ばれなかった研究室”ということになる。だれも興味を示さないのには必ずワケがある。くれぐれも気を付けて。

 

 

研究室選びは夏休み中に終えるべし

 

ここまで研究室選びにおいて抑えるべきポイントを紹介してきたが、研究室の実態を知るには自分の目で見て話を伺うのが一番早く、確実である。

 

 

基本的に大学の先生というのは、なるべく多くの学生に自分の研究室を見てもらいと考えている。もっと言えば、見学を通じて自分たちの研究に興味を持ってもらい、配属の際は多くの学生に志望してもらいたいと思っている。

 

 

なので、教員に対し"研究室を見学したい"という旨のメールを送るとほぼ確実に歓迎されるむしろ歓迎されないような研究室は...)。

 

 

さて、個人的におススメしたいのはこれから始まる夏休み中に興味のある研究室を5,6か所訪問しておくこと。この時期に研究室訪問をするメリットとしては...

 

・この時期から研究室選びをする学生は少ないので、顔を売ることができる

・この時期は比較的忙しくないので、時間を割いてもらいやすい

・いろいろな研究を見たうえで、自分の興味や適性についてじっくり考えることができる

・研究室固有の選考方法について知ることができる

 

 

などがある。

 

とくに重要なのが”研究室固有の選考方法について知ることができる”という点。

 

研究室配属の合否は基本的には教員との一対一の面談によって決定するのだが、研究室によっては、教員と研究室の学生の前で短めのプレゼンを行い、その結果で選考を行うなど、特殊な選考方法を採用している研究室もある。

 

 

選考方法を早い段階で把握しておけば、配属までの間に対策をしっかりと練ることができるだろう

 

 

さて、迷ったらとにかく研究室へ突撃するのが良い。間違いなく歓迎されるので。ただし、研究室訪問をする際は事前にメールにて教員と連絡を取り、日時の打ち合わせをしておくこと。

 

見学の申し込みをする際に送るメールの例文はこんな感じ。

 

 

研究室見学の申し込みメールの例文

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件名:研究室見学の申し込み

本文:

お忙しいところ失礼いたします。

 

○○大学 ○○学部 ○○学科  ○年 学生番号○○ の ○○と申します。

 

貴研究室の研究内容に興味がわき、実際に研究室を見学したいと思い、ご連絡させていただきました。

 

研究室見学の機会を頂けないでしょうか。

 

もしよろしければ、○○先生の都合の良い日時をいくつかご教示いただければ幸いです。

 

お忙しいところ恐縮ですが、ご確認いただけますようよろしくお願いいたします。

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この後日時を決めたら研究室へ行くだけ。研究室によっては研究室に在籍している学生と話す機会をくれる場合もあるので、その際は研究室の実態について学生に直接聞くといいだろう。

 

なおこれは完全に私の経験による話だが、こちらから何も言わずとも研究室の学生と話す時間をくれる研究室は基本的に信用できるといえる。研究室の学生と教員の仲もよい傾向にある。

 

これに対し、見学の際に教員が一人で対応し学生とは会わせない、学生部屋を見せない、学生に関する話をあまりしない、のような特徴がある場合は、少し注意が必要かもしれない。

 

 

まとめ

長々と話してきたが、とにかく早い段階で研究室見学へ行った方がいい。個人的には大学選びと同じくらい重要なイベントだと思う。

 

快適な研究室ライフを送れるよう、今すぐに行動しよう!